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働く環境

考えてみよう。自分の、みんなのWorkとLife 更なる女性の挑戦・活躍とチーム力発揮を考えるイベント

三井物産は3月17日、国連が定める「国際女性デー」にちなみ、「考えてみよう。自分の、みんなのWorkとLife」と題した社内向けのイベントを開催しました。堀健一代表取締役社長、CEOをはじめ、各部署から年代・性別問わず約200人の社員が参加しました。

イベントでは、三井物産単体の女性活躍の現状・取り組みに関するデータを交えた説明や、2025年4月以降、さらに拡充するワークライフマネジメント支援策が紹介されました。また、女性社員4人がこれまでのキャリアで挑戦してきたことや育児・介護との両立について語り合うパネルディスカッションもあり、多くの社員が真剣に聞き入っていました。

三井物産本社(東京都千代田区)内で開催されたイベント「考えてみよう。自分の、みんなのWorkとLife」で社員と懇談する堀健一代表取締役社長、CEO

女性採用比率は43%、女性社員の登用促進へ

三井物産では、「多様性を力に」をバリューに掲げ、多様なバックグラウンドを持つプロの集団が、お互いを認め合い、強みを持ち寄って社会課題の解決に挑みつづけています。女性に限らず全ての社員一人ひとりが活躍できる会社を目指すため、イベントでは活発な意見交換が行われました。

イベントの序盤では、三井物産人事総務部インクルージョン&カルチャー推進室から社内アンケートや各種データをもとに女性社員を取り巻く環境やキャリア志向に関する現状分析と今後の取り組みについて説明がありました。

三井物産の5419人(24/3期時点)の従業員に占める女性の割合は29.9%、女性採用比率は新卒・キャリアと合わせて43.1%(24/3期時点)となっています。女性社員比率がますます増えていく中、性別・世代問わず多様なバックグラウンドをもつ社員同士がお互いを尊重しあい、どのようにして「個」の力を発揮していくか、今回のイベントでは意見交換のきっかけとなるようなデータが共有されました。

三井物産(単体)における女性に関する指標

インクルージョン&カルチャー推進室の高城紘子室長は、社内アンケートの結果などから、女性社員がさまざまな挑戦を躊躇する原因として、育児・介護・家事などの負担が女性社員に偏りがちであることや、ライン長の働き方や期待役割のイメージが、制約なく多くの時間を仕事に充てられることを前提にしていると女性社員が捉え、その役割を担うことが難しいと感じていることなどが分かったと説明しました。一方で男性社員の共働き率も年々増加しており、1日の多くを仕事に投じることができない社員が増えているという前提のもとで、チームマネジメントを強化する取り組みが必要と感じていると語りました。

女性社員をさらに登用していくためには、組織の長や同僚が女性社員の不安を解消し、活躍を後押ししていくことも重要です。今回のイベントには、さまざまな年次の社員が参加しており、お互いの理解を深めるための場となりました。

高城室長は最後に「多様な個の力を生かして、チーム力を最大化していくための風土醸成に取り組んでいきたい」と今後への抱負を語り、参加した社員は、多様な社員が活躍できる環境づくりのため自分にできることを考えていました。

三井物産人事総務部インクルージョン&カルチャー推進室の高城紘子室長

続いて、「キャリア×挑戦」「キャリア×Life」という2つのテーマを中心に、女性社員4人がパネルディスカッションを行いました。主なやり取りを紹介します。

パネルディスカッションの登壇者

海外で出産・育児、海外で管理職へ…それぞれの挑戦

「キャリア×挑戦」をテーマにお話しください

濱崎:育休取得後に営業部のラインマネージャーとして復職したことが、私にとって一番の挑戦でした。同じ役職での復職は珍しく、周囲の方は接し方に戸惑われることもあったと思います。当時はメキシコなど時差が真逆の地域も担当していたため、朝8時からの現地との定例会議があり、子どもを抱っこして保育園が開くのを待ちながら参加したこともありました。「営業部のマネージャー」として求められることと、対応できることのギャップがあり、復職前にもっとお互いの「当たり前」をすり合せしておくべきだったと反省しました。

金沢:私は昨年、人事制度の改定をきっかけに業務職から管理職に移行しました。最初にお話を頂いた際は想像したことのなかったキャリアパスに驚き、不安を拭えず1年ほど考える日々が続きました。挑戦の決め手となったのは、お世話になった先輩の言葉です。
「人生は挑戦です。目の前にチャンスがあるのならつかんだ方がいいでしょう。意外なほど展開する人生を楽しんでください」――。人生が新たに展開する大きなチャンスが目の前にあるのだと気づき、管理職に挑戦することにしました。

三井物産ICT事業本部の金沢夏子(写真中央)。中学1年生の母でもある

金森:私にとっての挑戦は、2歳の子どもを連れてタイに駐在した際、管理職として組織マネジメントにチャレンジしたことです。上司から、「自分はサポートに回るから積極的に意見を出して会社の意思決定に関わってほしい」と背中を押してもらったことを覚えています。日本とは価値観が異なるなか、どのようにして部下に高いモチベーションで働いてもらうかに日々取り組んでいました。苦労も多かったですが、これまでの当社での経験を基盤に組織の方向性を示しながら、現場メンバーの力を引き出すマネジメントを実践しました。自分が働きかけることで部下たちが成長していく姿を目の当たりにして、やりがいを感じることができました。

植草:私は入社5年目のとき、海外研修制度に挑戦し、本部で初めての業務職部門研修員としてタイへ渡りました。現地では、データ分析ツールを使って予算実績管理のレポートを作るなどの業務効率化支援が主な仕事でした。私にとっては初めての取り組みで、最初は苦戦しました。現地には長く続いてきたやり方もあり、現場に即した正解を探すことの大切さを学びました。
自分が当たり前だと思っていたことが、バックグラウンドの異なる方にうまく伝わらないという場面も数多く経験しました。その経験は今も生きていて、さまざまなコミュニケーションの場面で、きちんと自分の意図を伝えることができているかを意識するようになりました。

三井物産パフォーマンスマテリアルズ本部の植草佳世。研修員としてタイへの駐在経験がある

自分なりの両立環境を徐々に整え、海外出張も可能に

お子さんが小さかったときは、どのように働いていましたか?

金沢:育休からの復職後しばらくは短時間勤務制度を利用して働いていました。子どもが小さいころはとくに、近所に住んでいた母たちにもサポートしてもらいました。

植草:ちなみに先輩方は、出張時も家庭がうまく回るよう、どのような工夫をしていますか?

濱崎:万が一のときに助けてもらえるよう、日頃からサポートしてくれている方たちやパートナーとコミュニケーションをしっかりとるように心がけています。

金森:帰国後初の出張の前には、シッターや配食サービスを頼みました。実際に出張してみて、短期なら大丈夫だということが分かり、それ以降は月1回程度、出張しています。やりながら自分なりの環境を整えていくのがいいのではないでしょうか。

三井物産プロジェクト本部の金森麻衣子。7歳、4歳の2児の母でもある
仕事と育児を両立する上で、一緒に働く社員とはどのようにコミュニケーションをとっていますか?

濱崎:育児の大変さが具体的に想像できない方もいると思います。そうした方には例えば「3時間くらい残業をすると、午後9時に寝て午前1時に起きることになってしまう」などと、具体的に現状を伝えていきたいと思っています。

三井物産鉄鋼製品本部・金属資源本部の濱崎千恵。5歳、3歳の2児の母

固定観念にとらわれず挑戦を、周囲も声かけを

後輩や、一緒に働くみなさんにメッセージをお願いします。

植草:私はもともと、海外研修員制度があることに魅力を感じて三井物産に入社しました。自分のライフプランも考え、海外に行くタイミングを悩んだ時期もありましたが、上司と相談し、タイに赴任する機会をいただくことができました。
三井物産には、挑戦したいときに環境を整え、相談に乗ってくれる味方がたくさんいます。やりたいことがあるなら、最初は周りに相談することから始めて、いろんなことに挑戦してみてください。

濱崎:育児をしている社員は周りに協力してもらっていますし、残業が少ないケースも多いです。ただ、それゆえに遠慮してこれ以上「助けて」と言い出せない方もいるのではないでしょうか。育児中の社員が近くにいる方は、「睡眠時間はとれているの」などと一言声をかけてもらえればと思います。
また、男性の育休取得も支えてほしいです。育休を取ろうとしている男性社員が身近にいれば、「長く取ってね」と声をかけてあげてください。男性社員の育休取得推進が、みなさんが働きやすい環境をつくってくれると思います。

金沢:組織、制度が変わる瞬間は慣れないことも多く戸惑いもありますが、慣れれば「そういう時代もあったよね」と思う日がきっと来ます。一緒に頑張りましょう。

金森:ラインマネージャーは長時間労働をする役職だという固定概念があるでしょうが、会社も変わってきていますし、自分の裁量が増えるポジションだともいえます。固定観念にとらわれず、男女問わずチャレンジする人が増えてほしいです。

支援策拡充で社員をサポート 家事代行・シッターサービス、社員向け病児保育など

パネルディスカッションを受けて、三井物産の平林義規人事総務部長が挨拶し、「エピソード一つひとつがドラマで、思わず涙ぐんでしまうほど、皆さんがさまざまな局面を乗り越えられてきたことを感じました。こうした話は、共に働く仲間の実情としてありながら、聞かなければ見えてこないのが現状です。育児や介護などのテーマについて話し合える、相談できる環境が不可欠です」と語りました。

さらに人事総務部でも制度づくりに取り組んでいると述べた上で、「現場で機能するよう、全員が自分ごととして捉え、支えていってほしいと思います。 WorkとLifeを考えながら、より良い創造につながる働き方を目指していきましょう」と呼びかけました。

三井物産人事総務部の平林義規部長

イベントの終盤では、人事総務部から、2025年4月以降に始まる両立支援策について紹介がありました。主な骨子は下記の通りです。

三井物産で2025年4月以降に導入予定の両立支援策の概要

  • 全社員対象の家事代行・シッターサービス法人優待を導入
  • 社員向け病児保育サービスを導入
  • 社内研修施設における託児スペースの利用対象を小学生まで拡大
  • 看護休暇の取得事由を拡充し、学級閉鎖や入園・入学・卒園式などにも対応

イベントの最後には三井物産の竹増喜明CHROと、介護と仕事との両立経験をもつ松久藤子・関西支社副支社長があいさつしました。

竹増CHROは、「本イベントへの参加を通して、家庭と仕事の両立を図りながら当社で活躍する社員の実情について理解を深めることができました。パネルディスカッションで披露いただいた日々発生する問題やその解決のために実践した創意工夫には率直に感心、感動しました。これからも社員のさまざまな声を踏まえて、性別にかかわらず全ての意欲ある社員が持てる能力を最大限発揮できる職場環境、働き方を整備していきたいと思います」と、今後の取り組みについて語りました。

松久関西支社副支社長は「長くダイバーシティ推進の表舞台に立ってきましたが、パネルディスカッションで4人のお話をお聞きして、次の世代がたくましく育っていることを実感しました」と感想を述べました。

続けて、「次世代の皆さんは、チャンスが与えられたときに、どうやったら挑戦できるか、その方法を周囲とも相談しながら探してほしいと思います。絶対に良い将来が待っていますから。私は、三井物産が好きです。みんなで、もっともっと輝く会社をつくっていきたいと思っています」と語りかけました。

※所属・内容等はイベント開催時のものです

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