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よりよい食の未来を創造していきたい

公的機関から「当事者になる」と転身決意 データ×統計ד足” で未来予測する姿勢が活きた

三井物産では新しい価値を生み出していくため、積極的にキャリア採用を推進し、多様な経験やバックグラウンドを活かしてもらいながらともに事業創造に取り組んでいます。入社後の業務内容や今後のキャリアイメージについて、キャリア採用で入社した方々の経験談を紹介します。

廣 優樹

Yuki Hiro

流通事業本部流通インフラ事業部
新プロジェクト推進室室長

2002年、慶應義塾大学経済学部卒業、政府系銀行に入行。金融市場のモニタリングや景気動向予想などを担当した。2005年から官公庁に出向。2007年に長女が誕生し、社会の未来について長い時間軸で考えるようになる。2008年に英オックスフォード大学へMBA留学。ベトナムやナイジェリアでの食のプロジェクトを通じて、食に関する事業への関心が高まった。2014年に三井物産に転職し、食品事業本部にて海外事業投資の戦略立案などに従事。2016年にニュートリション・アグリカルチャー本部へ異動し、国内食品メーカーの事業再生などの経験を経て、2018年から流通事業本部でシニア領域の事業に携わっている。2022年から現職。4女の父親でもある。 

パブリックセクター(公的機関)で12年間勤務し、2014年に三井物産へ転職した廣優樹さん。現在は流通事業本部で、高齢化というメガトレンドを見据え、新プロジェクト推進室長としてシニアを対象にした領域での事業開発を担当。直近では、シニア向けの食事提供の仕組みづくりを率いています。転職当初は食に関する業界知見も収益事業での経験もなく、試行錯誤の日々。それでも新たな挑戦に挑んだ理由は、「よりよい食の未来を創造していきたい」という当事者としての想いでした。

どんな世界を描くのか、制約がないからこそユニークな発想を

廣さんが転職を考え始めたきっかけは、第一子の誕生でした。子どものことを考えると、自然と視点は未来へ。子どもたちに豊かな食を届けたい。肥満と飢餓が並存する世界で、食のアンバランスさを是正し、おいしさや健康という価値観で選択できる社会を作りたい――こうした想いが高まったといいます。
食の未来を創るためには、コンサルティング会社やファンドといった立場から関わる選択肢もありました。それでも商社を選んだ理由は、「当事者になれる」から。「意思を持ってデザインし、実現することができる。そのことにとてもわくわくします」。ひとつひとつの事業の遂行にとどまらず、その先の世界を描くことができるという点に魅力を感じると話します。
その中でも三井物産の魅力として挙げるのは、「事業ドメインが定まっていないこと」。事業の範囲や手段の制約がないことを廣さんは、「ユニークな事業を生み出す上でとても重要なことだと思う」と話します。また、日ごとに業界の構造や消費者の行動が変化していく時代において、「変化に合わせて一緒に変わっていくことができる対応力がある」とも捉えています。

2009年、英オックスフォード大学留学中に携わったプロジェクトでナイジェリアの現地の方にインタビューする廣さん

少子高齢化社会に向けて、シニア事業をリードする

現在廣さんは、シニア向けの食事やサービス提供体制を作っていく新事業「このいろ」の室長としてチームを率いています。三井物産が中期経営計画で中核の戦略として掲げる「Wellness Ecosystem Creation」の一環として、グループ全体で保有するアセットを最大限活用し、シニア事業をリードしていくことがミッションです。
その第一弾として進めているのが、食事提供の事業開発。「高齢者向けの食事は、柔らかさや飲み込みやすさなどの調整が必要で食事提供をする側の負担が大きい上に、食事提供の現場では人手不足が深刻化している」と廣さんは課題を指摘します。そこで、食事のバラエティを確保しつつ、課題を解決できるような仕組みづくりに取り組んでいます。
もっと長期的な視点では、少子高齢化社会においてサステイナブルな仕組みを構築できるよう、シニアを支える家族や介護者の負担を軽減できる商品、サービス体系も構想しています。将来的には、日本に続いて高齢化が進む海外での事業展開も視野に入れています。

廣さんが率いるプロジェクト「このいろ」が開発に取り組む食事の例(※2024年のもの)

ラーニングカーブを寝かせない。学び続けて自分だけの価値を

三井物産に入社以降、一貫して食の事業に携わり続ける廣さん。これまでに、海外食品事業の検討や立ち上げ、M&Aにも従事しました。
「三井物産に入社するまでは、M&Aの経験どころか収益事業に携わった経験もなかった」と振り返りますが、前職で培った「将来を見通す姿勢」は大きく活きたといいます。将来を完全に見通すことはできない。それでも、データや統計、足を運んで得た情報――こうしたあらゆる手段を使って起こりうる未来を予測していくという姿勢と考え方は、事業創造にも欠かせないと話します。
一方で、転職後はゼロから勉強の日々が続いたのも事実でした。幸いなことに、三井物産では外部の専門家たちと連携しています。こうした方たちからも学べる環境で、廣さんがいつも胸に留めている言葉があります。それは、「ラーニングカーブが寝ていないか」という三井物産入社当時の上司からの一言です。
「吸収して、吸収して、『できるかも』と思う頃には成長が止まっている。常に吸収する姿勢を持ち続けることが大事です」。そうした姿勢で挑戦を続け、経験を広げてきた今、「自分だからこそ生み出せる価値があると思えるようになりました」。

市場にない高齢者向け食品の開発をグループ会社関係者と進める廣さん(2024年、画像は加工しています)

試行錯誤を楽しみ「かっこいいね」と言われる仕事を

技術の革新でライフスタイルも消費活動も日々大きく変わっていく時代。廣さんは今後について、「三井物産という多様な事業アセットとリソースを活かして、これからの社会を構想し実現していきたい」と語ります。
最後に、自身と同じようにキャリア入社を検討する人に向けては、「試行錯誤を楽しみ、自分の頭で考えて行動できるような人にとっては魅力的な機会が溢れています。枠にとどまらず思いっきり挑戦したい人と一緒に仕事ができることを楽しみにしています」と呼びかけています。
プライベートではこの春、末っ子の4女が小学校に入園。ライフステージに合わせて働き方を選ぶことができ、保育園の送り迎えを続けながら家族と向き合う時間も持って働いてこられたといいます。「娘たちが大きくなった時に、『パパ、かっこいいね』と言ってもらえるような仕事をこれからもしていたいですね」

※インタビュー動画は2018年9月に撮影されたものです。

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