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「変革の時代」に求められる人事の姿必要な専門性は年々高まる

「変革の時代」に求められる人事の姿 必要な専門性は年々高まる

小菅 紀子

Noriko KOSUGE

1991年 新卒入社
人事総務部HR戦略第一室

ミッション・業務

年月日
キャリア人材モデル
1991年4月
入社。人事部(現在の人事総務部)に配属。
人事・総務プロフェッショナル
1991年11月
韓国のソウル支店に転勤。労務問題対応や新たな現地法人立ち上げに携わり人事の実践経験を積む。
人事・総務プロフェッショナル
1997年7月
韓国から帰国し、1999年施行の人事制度改定に携わる。2000年に事務職から総合職へキャリアチェンジ。
人事・総務プロフェッショナル
2012年7月
営業本部の事業会社に人事総務部長として出向。会社統合・分割等を経験する。
人事・総務プロフェッショナル 事業経営人材
2014年8月
イギリスの欧州三井物産に異動。HR General Managerとして、CHRO(最高人事責任者)を補佐し、欧州・中東・アフリカ(EMEA)全域の人事体制を管轄。
人事・総務プロフェッショナル 事業経営人材
2018年8月
本社の人事総務部の制度企画担当次長として、人事制度改定に携わる。
人事・総務プロフェッショナル
2022年4月
現職。室長兼部長補佐として、三井物産の新しい働き方をハード・ソフト両面から推進する。
人事・総務プロフェッショナル

迷いながらも一歩一歩。 人事として着実に力をつけた

採用面接で「人に関わる仕事がしたい」と話したことがきっかけとなったのか、新卒で配属されたのが人事部(現:人事総務部)でした。以来、気がつけば人事一筋30年です。 入社時は総合職ではなく、転勤や管理職登用がない事務職として入社。それでも、入社3年目には韓国で現地法人立ち上げに携わるなど、グローバルな視点が求められる業務にも従事できました。 30歳になり、営業職への転換も含め今後のキャリアプランを悩んでいたころ、ちょうど人事部内で大きな人事制度改定が行われることに。約10年に一度行われる、人事評価制度をコンセプトからガラリと変える大きな改定でした。 ここに携われるのは大きなチャンスだと思いました。そのため、引き続き人事部内での勤務を希望すると同時に総合職へキャリアチェンジを希望しました。一歩踏み込んで、より重い責任を持つキャリアへのステップアップを行いたかったからです。 総合職になってからは、海外勤務や国内出向のチャンスに恵まれ、ときに出向先の人事総務部長として「会社分割」「会社統合」など、在籍社員の人生を左右するような重大な責任を伴う、複雑かつ多数の難題に直面してきました。 解決に向け、社外事例を直接ヒアリングに伺ったり、外部のコンサルタントから様々な事例や人事として持つべき法務知識などを享受してもらったり。法律論、組織論、心理学、会社のビジョン、あらゆる角度から同僚たちと喧々諤々の議論をしながら、一つひとつの難題に最適解を導き出していく。そんな人事の面白さと難しさを日々感じながら経験を積み重ねていき、40歳になるころには、一切の迷いなく人事のスペシャリストとして会社に貢献しようと覚悟を決めました。

本当の「多様性」って何? 社員のやる気を高める制度作りを

一昔前は、会社と社員は主従関係に近かったように思います。制度やルールは会社が決めて社員がそれに従うというスタイル。それが近年では、会社と従業員がお互いの成長や自己実現に必要不可欠な「パートナー」へ変化しています。 私は、人事総務部が構築する各種の制度や報酬システムは、すべて「会社から社員に向けたメッセージ」だと考えています。人事評価制度や福利厚生を含めた給与体系をどう設計するのか、あるいは三井物産が社員にどう働きどう成長してほしいのか。理想的な姿をメッセージに込めて制度を設計するよう心がけています。 ただし、机上のモデルをもとに緻密な制度を設計しても、それが社員の感情に響かないと意味がありません。せっかくプラスアルファーの報酬制度を構築しても、社員一人ひとりのやる気やモチベーションアップに寄与しないなら、無駄なお金を使ってしまっているだけ、とも言えるからです。 そうならないためにどうすれば良いかというと、制度を構築する際は社員一人ひとりが望む「多様性」と本気で向き合う必要があります。「男性と女性」「日本人と外国人」のような表面的なものでなく、個々人が心の奥底で本当は何を望んでいるのかを探り、「子どもがいる社員」「独身社員」のように、大雑把なくくりでは到底たどり着けない個々人の背景を受け止め、しっかり向き合っていくことが大切です。 そんなふうに苦労して作り上げた制度が、社員の求めるものにぴったりはまり、「会社で働くのが楽しくなった、やる気が出た」と喜びの声を聞く瞬間が、人事の醍醐味ですね。

個の知見や専門性を、 組織の強さへ

当社の人事総務部は各営業本部から来るジョブローテーション人材と人事総務たたき上げの人材のミックスで構成されています。しかし時代の変化と共に、人事に求められる専門性も年々要求されており、人事総務の専門人材のニーズが高まっています。入社当時、部内には総合職の女性がほとんどいなかった時代からスタートし、多くの知識とキャリアを積み上げられたことは幸運に思います。 現在、私に求められているのは、これまで私自身が個々に培ってきた知見や専門性を組織に還元し、ひいては「組織の強さ」に変化させることだと思っています。そのためのシステム構築も求められています。 2021年には、人事の領域でDXを推進する専門組織を立ち上げました。その組織の取組みの一つとして、グローバルでの人材情報を可視化するピープルデータプラットフォームの構築を進めています。将来的に、世界中で活動する約9000人からなる社員の経験、スキル情報、キャリア志向等を可視化し、社員同士のコラボレーションの促進や、適所適材検討にデータを活かしていくことを目指しています。 「仕事はさせられるものではなく、主体的にやるもの」です。私が働く中で大切にしている言葉でもあります。仕事って追われるとつらくなりますから、最後まで自分から追いかけていきたいですね。

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